2024年8月3日 | リフォーム事例
横浜市港南区の三共住販株式会社です。
今回は、横浜市西区の管理会社様よりご依頼いただいた、貸家のエアコンの交換事例をご紹介します。
交換のご依頼をいただいたエアコンは、2階のお部屋のものでした。また、室外機は屋根置きタイプで、1階の屋根に設置されていました。
室外機が屋根置きタイプの場合、設置している架台が錆びていたり劣化していると、別途工事が必要になります。確認したところ、架台に錆びや劣化はありませんでしたので、別途工事は必要ありませんでした。
古いエアコンを取り外すときは、ポンプダウンという作業が必要になります。ポンプダウンとは、室内機と配管パイプの中にある冷媒ガスを室外機の内部に閉じ込める作業です。
エアコンを冷房運転にし、室外機のバルブキャップを外して低圧バルブを閉じます。これにより、冷媒ガスが室内機から室外機に移動して集まります。夏場の場合は、冷房の設定温度を最低にすることでエアコンが最大限に冷房運転をして、効率的に冷媒ガスを回収することができます。
ポンプダウンを行わないと、冷媒ガスが大気中に放出されてしまいます。冷媒ガスにはオゾン層を破壊する物質が含まれているものがあるため、地球温暖化やオゾン層の破壊など環境破壊につながってしまいます。そのため、フロン排出抑制法によって冷媒ガスの回収が義務付けられています。
冷媒ガスを回収したら室内機カバーを開けて配線やドレンホース、冷媒配管を外します。ネジを外して室内機を壁などにぶつけないよう慎重に取り外します。つづいて固定ネジや冷媒配管、電源コードを外して室外機を取り外します。
今回は新設ではなく交換ですので、既設に配管穴をそのまま利用します。
新設の場合は、室内機と室外機を繋ぐドレンホースや冷媒配管を通すために壁の開口作業が必要になります。
交換の際には、室内機を壁にしっかり固定するために新しい据付板を取り付けます。据付板を先に壁に固定します。室内機を据付板のツメに上から引っかけて固定します。そのため、天井との間にスペースの確保が必要になります。
据付板が壁にしっかり固定できていなかったり、室内機が据付板のツメにしっかり掛かっていないと、室内機が落下する危険があるため、しっかり確認をして作業を進める必要があります。
冷媒配管と配線を接続し、ドレンホースを向きに注意して取り付けます。
室外機は屋根置きタイプで高所作業になるため、安全第一に作業をします。通路は狭く見えますが、搬入と作業スペースは確保できるくらい幅はあるため、屋外での搬入となります。
架台は既設のものが使用できる状態であったため、室外機を架台に固定します。固定できたら冷媒配管を接続します。冷媒配管を接続する際の締め方が緩いと、冷媒ガスが漏れたり、エアコンの効き目が悪くなるためしっかり確認します。
真空ポンプを使って冷媒配管内の空気を取り除きます。配管内の不純物を除去することでエアコン性能を長く維持できたり、真空状態にすることで新しい冷媒ガスを効率的に充填できます。
排水するためのドレンホースと電源コードを繋いで、各接続部の確認をして取り付けは終了です。
最後に試運転をして問題がなければ交換完了となります。
今回は、室外機が屋根置きタイプでした。屋根置きタイプの場合、ドレンホースから排水できる箇所や室内機と接続する配管の関係で、室外機を設置できる位置が限られてきます。また、屋根の上に設置となると、設置する場所や屋根の形状によっては足場を建てての高所作業になります。
2階以上のお部屋でベランダがない部屋の室外機を設置する場所は、屋根以外にも「外壁に専用の架台を取り付けて設置する壁掛け」「室内機のある部屋から配管を伸ばして1階に設置する立ちおろし」といった方法があります。新規でエアコンを取り付ける場合は、室外機の設置方法ごとのメリット・デメリットを比較して設置方法を決める必要があります。
また、ポンプダウンは専門的な知識と技術が必要、真空引きは不完全だと性能低下や故障の原因になる、取り外したエアコンはリサイクル家電の対象になるなど、安全面や適切な処分をするためにも専門の業者に依頼することが大切です。
お困りごとがありましたら、是非一度お問い合わせください。