古くなり使い勝手が悪くなったキッチンのリフォーム他3件の対応

2024年9月27日 |  リフォーム事例

不動産管理会社様より、港北区のお客様がキッチンをリフォームしたいとご依頼をいただきました。

リフォームのご依頼内容

お客様にお話しを伺うと、キッチンが古くなり、また、使い勝手が悪いため、リフォームをお考えとのことでした。
キッチンを拝見すると、U字(コの字)キッチンで、キッチンスペースは広々としていて作業スペースは広く、吊り戸もあるため収納スペースも豊富にありました。

しかし、シンクがリビングに対して背を向ける位置(下の写真の赤で囲った箇所)にあるため、食べ終わった後に食器などを運ぶのに、遠くて不便に感じるとのことでした。たしかに、リビング側にシンクがあれば、リビングから直接置いたり渡したりできます。ちょっとしたことに感じる人もいるかもしれませんが、日々のことですのでこの違いは大きく、かなりラクになるのではないかと思います。

当初はキッチンリフォームのご依頼でしたが、キッチン選びや配置などのお打ち合せをする中で、床暖房の設置、エアコンの交換、玄関スペースの拡大を追加でご依頼いただきました。

キッチンリフォームの内容

お客様が使い勝手が悪いと感じているシンクの位置を、リビング側に変更するのは決定です。

せっかくのリフォームですので、シンクの位置を変更するだけでなく、あわせてキッチンの配置などをどのようにするとお客様がより使いやすくなるのか、お客様のお話を伺いながら検討していきます。パンフレットだけだと素材の質感が分からなかったり、色やワークトップの種類、収納の配置など実際に見ないとイメージしにくいため、お客様と一緒にショールームに行って確認しました。

ショールームで実際にキッチンを見て触ってイメージを固めていただいて、一度プランを組みます。プランの説明をしながら、お客様には日常的に使用する視点で見たときに、使いづらいと思うことがあれば、使用する素材や配置などのプラン変更をしていきました。

また現状は、吊り戸があって開口部が狭いため、リビングが見えにくく、リビングとの一体感が薄れて開放感が得られにくい状態でした。お客様からは、リビングとしっかり対面したいということで、吊り戸をなくして開口部を広げ、カウンター台を設置することにしました。

しかし、吊り戸をなくすとその分収納が少なくなるため、シンクがあった側に収納と炊飯器等を置けるカウンターを設置することにしました。

吊り戸がなくなることで、キッチンとリビングの間の視覚的な壁がなくなり、空間が広く、明るく感じられるようになりました。印象もスタイリッシュでモダンな感じになりました。

床暖房設置の内容

現状は電気カーペットをご使用されているため、床暖房は電気式と温水式のどちらを設置するかの検討から始めました。

電気式は、初期費用は安いですが、ランニングコストが高い傾向にあります。また、温度ムラが発生する可能性があります。一方で温水式は、ランニングコストは安い傾向にあり、足元からじんわり床全体を均一に温められます。しかし、初期費用は高い傾向にあります。

温水式は、温水をパイプ内で循環させて床から熱を放射して部屋を暖める仕組みで、給湯器を熱源機に変更する必要があります。

温水式をご提案するか検討しましたが、一般的な給湯器より高価な熱源機に変更が必要になること、専用の配管工事などが必要となることなどから、どうしても初期費用が高くなってしまいます。加えて、既存建具の敷居よりも床が高くなってしまうことから、電気式の床暖房(フローリング一体式)をご提案することにしました。

エアコン交換の内容

エアコンは、リビングの壁の下部に設置スペースがあり、床置き型が設置されていました。

壁掛け型は床置き型と比べると、価格が比較的安価になります。また、現状設置されている場所では、エアコンの向きが部屋の短手に向いてしまっています。エアコンの効率を考えると、長手に向く場所に設置することが望ましいです。

そのため、壁掛け型のエアコンに変更して、長手に向く場所に設置場所も変更することでご提案しました。現在のエアコンが設置されているスペースがデッドスペースになると勿体ないので、棚を設置して収納スペースとして活用できるようにしました。

玄関スペース拡大の内容

玄関の土間を上がったスペースが狭いので広くしたいというご要望でした。

土間を上がったスペースを広くするには、間取りの変更が必要となり、部屋の配置を大きく変えるリフォームになってしまいます。建物の構造上、玄関のドア位置を変更することで玄関スペースを拡大することができるため、玄関のドア位置を変更することにしました。

また、玄関ドアの横幅が狭かったため、出入りするときの導線にゆとりを持たせるとともに、拡大する玄関スペースをより効率的に使用できるように、玄関ドアの変更をご提案しました。

工事が完了して引き渡しの立会いをしたときに、スペースを拡大した玄関とは別の玄関で、框(かまち)が高く、昇り降りに苦労しているお話がありました。框が高いと、つまづいたりバランスを崩して転倒する危険がありますので、追加で踏み台の設置をしました。

リフォーム後の動画

キッチンのリフォーム、床暖房の設置、壁掛け型エアコンへの交換が完了した後の、キッチンとリフォームを撮影した動画です。

リフォームを終えて

今回は、最初はキッチンのリフォームのご依頼がから始まり、お打ち合わせをする中でお客様に信頼をいただくことで、床暖房の設置とエアコンの交換、玄関スペースの拡大を追加でご依頼いただきました。やはり、ひとつひとつ丁寧にお客様のご要望をお伺いしながら、お客様の立場にたってご提案をすることでお客様からの信頼に繋がるのだと、改めて思いました。

キッチンのリフォームは、そう何度も経験するものではないと思います。リフォームを検討するタイミングは人それぞれですが、次の4つがお客様でよくあるタイミングです。

・使用年数が長くなり、古くなってきたと感じるとき
・使い勝手が悪くなったと感じるとき
・ライフスタイルに変化があったとき
・デザインが古くなったと感じるとき

今回は使用年数が長くなって古く感じてきたこと、シンクの位置の問題で使い勝手が悪いと感じたことが原因でした。ただ、たとえば同じ使い勝手が悪いと言っても、人によって使い勝手が悪いと感じることは違います。導線が効率的でない、調理器具が使いにくい、家族構成が変わって収納が足りない、手間を減らすために食洗器を入れたいけど配置をあわせて変えないと使いにくいなど、具体的な問題が起きたときが検討のタイミングです。

システムキッチンは年々進化し続けていて、収納力、作業性、デザイン性、機能性、安全性などが大幅に向上していますので、もし具体的なお悩みがあれば、ショールームに行って情報収集してみると良いと思います。

キッチンや住宅設備でお困りごとがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

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