2023年10月25日 | 水まわり工事事例
横浜市神奈川区の一般のお客様から、キッチンの排水管詰まり解消のご依頼をいただきました。
お客様から「キッチンで水を流すと水が溜まっていき溢れてくる」「水を止めるとゆっくりと排水していく」ということで、つまりを解消したいとご依頼をいただきました。台所は料理などで毎日つかうため、排水管が詰まって水が溢れてしまうと困ってしまいますよね。実際、利用頻度も多い台所ですので、キッチンの排水管つまりはよくあるトラブルの一つです。
排水管の詰まりを解消するには、原因となっている場所の特定が必要です。今回は、大きく2つの原因がありました。
まず、キッチンの排水管からすぐの排水桝(点検口)を確認しましたが、しっかりと排水されていました。なお、排水桝というのは、住宅の水まわりから出る排水や汚水を、敷地外の排水本管へ流す途中にある清掃・点検のための構造物です。排水桝で排水されているとなると、キッチンから桝までの間で詰まっていると考えられます。
また、水を流したときにゴボゴボと音がしていたので、ダブルトラップの可能性が考えられました。そこで、桝を開けてみるとトラップがありました(下図の青の丸が桝です)。そして、キッチンのシンク下にもトラップがありました。ということで、やはり、ダブルトラップになっていました。
ダブルトラップ(二重トラップ)とは、配管経路上に2個以上の排水トラップがあることを言います。排水トラップは、排水管の内部に封水という水たまり部分を作ることで、臭いが配管を通じて上がってこないようにしたり、害虫などが上がってくるのを防ぐ役割があります。
毎日排水を流しても家の中で臭ってこないのは、こういう仕組みがあるからなのです。
ひと昔前は、排水トラップがない水まわりの製品がありましたが、今の水まわり製品は、基本的に排水トラップがあります。では、ひと昔前の住宅はどうなっていたかというと、住宅設備ではなくて、排水桝に排水トラップがあることが多かったのです。
排水桝に排水トラップがあるところに、排水トラップがない住宅設備を排水トラップがある住宅設備に交換したりすると、ダブルトラップになってしまいます。ダブルトラップになってしまうと、細かい説明は省きますが、排水の流れが悪くなってしまいます。
キッチンから水を流すと、じわじわと水位が上がって溜まって行くので、なにか物が詰まったというよりは排水管の内部に汚れが溜まっていると考えられました。
キレイに使っていても、年月が経つとどうしても汚れは溜まって行ってしまうものです。
ダブルトラップの場合の対応は、排水トラップを1つにすることです。基本的に、排水桝側の排水トラップを外すことになります。そこで、排水桝の排水トラップを外して、キッチンから水を流してみたところ、ゴボゴボという音は解消しました。
排水管内部の汚れを取り除くため、バケツ一杯の水で溶かした薬品を流し込んで数分なじませます。その後、水を流しながらポンプで圧力をかけ、排水管内部に溜まった汚れを落としていきます。
薬品は劇薬ですので、周りに飛び散ったりしないように、また、しっかり換気をしながら作業を行いました。
ポンプで汚れを落としたことで、スムーズに排水するようになりました。
今回はダブルトラップと汚れの蓄積という2つの原因がありましたが、長年使っていると汚れの蓄積でキッチンの排水管が詰まってしまうことはよくあります。一般的な話になってしまいますが、料理をしたあとに油が多いものはキッチンペーパーなどで吸い取ってから洗う、お湯を使って油物は洗うなどをしていただくことが詰まりを予防することにつながります。
料理はしないけど、、、という方でも、たとえばカップラーメンをよく食べる場合、意外とラードが詰まりの原因になってしまうことがありますので、注意してください。
また、今回の事例とはちょっと違うかもしれませんが、排水管内部になにか物が詰まっている場合、ポンプを使って詰まっている物を抜くことはできますが、次の排水桝に流れて行ってしまいます。流すのではなく、きちんと詰まっている物を取り除くことが大切です。
キッチンの排水管が詰まったかなと思ってご自分で清掃しようという方は、流すのではなく取り除くことが大切ということを覚えておいてください。
お見積り、ご相談は無料です。
お困りごとがありましたら、是非一度お問い合わせください。